そもそもスクリーンセーバーとは
スクリーンセーバーには主に以下3つの要素があります。
- ブラウン管ディスプレイへの焼き付き防止
- ディスプレイ上のアクセサリ(エンターテイメント性)
- 覗き見防止(セキュリティ対策)
もともとは「焼き付き防止」がメインでしたが、別の技術の進歩や液晶ディスプレイの普及とともに心配する必要がなくなり、今では焼き付き防止機能としてはほとんど機能していません。
ただ、焼き付き防止の必要がなくなった後も、画面上のアクセサリのひとつとしてのエンターテインメント性や、「一定時間後に自動的に画面が消える」という覗き見防止のセキュリティ対策から引き続き必要とされています。
スクリーンセーバーだけではセキュリティ対策として不十分とは?
スクリーンセーバーがセキュリティ対策のひとつとして利用されていると説明したのに、スクリーンセーバーの設定だけではセキュリティ対策として不十分とはどういうことでしょうか。
それはスクリーンセーバーの設定に秘密があります。
例えば、Windowsのスクリーンセーバー設定画面をもとに見てみましょう。
この設定の場合、10分動作がなかったときに、スクリーンセーバーが起動します。
10分以上離席などした場合の覗き見防止対策として有効に見えますが、この設定には一つ欠点が存在しています。
それは、マウスやキーボードなどを触ると、画面がもとにもどるということです。
つまり、悪意を持った人がPCにアクセスしてしまうと、覗き見防止の効果はなくなってしまい、また、不正アクセス対策としてはそもそも意味を持たないということです。
ではどうすればスクリーンセーバーはより有効なセキュリティ対策となるのでしょうか。
それは、スクリーンセーバ―起動時にパスワードロックがかかるようにするということです。
パスワード付きスクリーンセーバー設定の方法
Windows10の場合
- デスクトップで右クリック
- 「個人用設定」を選択
- 画面左側にある「ロック画面」を選択
- 画面下側にある「スクリーンセーバー設定」を選択
- 「待ち時間」を設定(推奨時間については「なぜスクリーンセーバーは10分以内の起動が推奨されるの?」をご覧ください。)
- 「再開時にログオン画面に戻る」にチェックを入れる(以下画像参照)
Macの場合
Macの場合、スクリーンセーバー設定とパスワード付きにする設定画面が異なるため注意が必要です。
【スクリーンセーバー】
- アップルメニューから「システム環境設定」を選択
- 「デスクトップとスクリーンセーバ」を選択
- 「スクリーンセーバ」を選択
- 「スクリーンセーバを表示」にチェックを入れる
- 「開始までの時間」を設定
【パスワードロック】
- アップルメニューから「システム環境設定」を選択
- 「セキュリティとプライバシー」を選択
- 「一般」を選択
- 「スリープとスクリーンセーバの解除にパスワードを要求」にチェックを入れる
- 「開始後」にスクリーンセーバー開始後何分でロックをかけるか設定
- 「開始後:すぐに」⇒スクリーンセーバー起動=パスワード付きスクリーンセーバー起動
- 「開始後:5分」⇒スクリーンセーバーの設定時間+5分後にパスワード付きスクリーンセーバー起動
まとめ
スクリーンセーバーの設定といえば、コストをかけずにすぐに行うことのできる王道のセキュリティ対策のひとつです。
ただし、きちんと設定について理解していないと、セキュリティ対策としては不十分なスクリーンセーバーしか起動しないかもしれません。
せっかく設定するのであれば、セキュリティ対策として意味のある取り組みを行いましょう。