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近年政府が積極的に奨励していることもあり、テレワークを導入する企業が増えてきているようです。

事実、企業の11.5%、資本金50億円以上の企業に絞ってみてみると、半数以上がテレワークを導入しています。

また、ビジネスマンの8.5%、約550万人が実際にその制度を利用してテレワークをおこなっているようです。(平成26年度時点、国土交通省調べ魚拓)

テレワークの導入目的で最も多いのは定型的業務の効率性の向上なのですが、実際にテレワークを導入したことにより効果が得られたかという調査に対して「非常に効果があった」「ある程度効果があった」と答えた企業は84.2%にも上っており、一定の効果は得られる模様です。(平成26年度時点、総務省調べ魚拓)

サントリーホールディングスやリクルートマネジメントソリューションズの例は、新聞やテレビなどで目にしたことのある人も多いのではないでしょうか。

テレワーク導入事例

サントリーの例

サントリーホールディングスでは、2008年に在宅勤務制度を設けました。しかし、当初は年間数十人程度しか制度を活用しなかったといいます。ですが、現在は年間で2500人もの人が活用するようになっているのです。

その過程では、

  • オフィスの照明を夜10時に消灯して深夜残業を減少
  • 社外から社内サーバー上のパソコンを利用できるテレワーク環境を整備
  • 部署単位ではなく個人単位でフレックスタイム制度を利用できるよう変更
  • フレックスタイム制におけるコアタイムの撤廃
  • フレキシブルタイム8:00-20:00を5:00-22:00に拡大
  • 在宅勤務可能日数を週1日(上限2日)から1週間の営業日のうち半分以上出社すればよいことに変更
  • 1日単位ではなく10分単位で在宅勤務ができるように制度を変更
  • 在宅勤務制度における勤務場所を自宅に限定していたが、所属長に事前申告して承認を受けた場所なら自宅でなくてもいいように変更

など、様々な工夫をおこなうことによって、在宅勤務という手段をとることの敷居を低くしていきました。

また、管理職に在宅勤務を経験してもらうことで、若手が気軽に制度を活用しやすい環境を作るなどの雰囲気作りもおこなったようです。

CollegeCafe by NIKKEI「「30分だけ在宅勤務」サントリー流仕事術が浸透」(2015/09/15)(魚拓)

リクルートの例

リクルートマネジメントホールディングスでは、2013年にテレワークを導入しました。

全社員のうち7割がこの制度を利用することが可能で、このうち75%もの人に利用経験があるそうです。

リクルートでは、在宅勤務のパターンを「1日在宅勤務」と「直行前・直帰後勤務」の2つ用意しました。

「1日在宅勤務」は、自律的に仕事を進めるスキルを持つ社員なら利用することが可能となっており、1週間あたり2日まで在宅勤務をおこなうことができます。

「直行前・直帰後勤務」は、客先訪問をおこなうコンサルティングや営業を担当する社員が利用できるものです。

自宅から直接顧客先へ向かう前や、顧客先から直帰した際に自宅で業務がおこなえるようにする制度です。

どちらの勤務体制も事前に上司から承認を得る必要はありますが、全社員の約半数がこの制度を利用した経験を持っています。

ITpro「リクルートMS、テレワークは生産性向上の手段、時短の意識育つ」(2016/04/13)(魚拓)

テレワークは便利!しかし、懸念点も…

上記の事例だけを見ていると、とても便利で導入待ったなしと思えるテレワークですが、実はデメリットも存在しています。

その一つが、セキュリティの問題です。

なぜなら、社外で社員がどのような端末やネットワークを利用し、どのような状況で業務をおこなうのかを把握することが難しいからです。

  • ウイルス対策措置を講じていない私用の端末やネットワーク、クラウドなどを利用して業務をおこなっている
  • カフェなど、PCの画面を後ろから誰でも覗き込むことができる状態で社外秘のファイルを開いている
  • 端末や記憶媒体にパスワードをかけていない
  • 野良WiFiやPCを使って業務をおこなっている

上記のような場合、情報セキュリティ的にはかなり危険な状態ですが、社外で作業をおこなっているとなると、なかなかその事実に企業側が気付くことはできません。

その結果、

  • 端末・記憶媒体の紛失
  • ウイルス感染による情報漏えい
  • 踏み台にされることによる犯罪加担

といったような被害に繋がってしまうのです。

テレワーク導入に向けた情報セキュリティ対策

そこで、総務省はテレワークセキュリティガイドラインにおいて、テレワークを導入する企業の「経営者」「システム管理者」「テレワーク勤務者」が実施すべきセキュリティ対策を提示してます。

総務省「テレワークセキュリティガイドライン(第3版)」(魚拓)

テレワーク制度導入にあたって社員にセキュリティ教育をおこなう必要があるということや、ウイルス対策ソフトをテレワーク端末にはインストールして最新の状態にしなければならないということ、その他、機密性の高いデータは暗号化しなければならないということなど、情報漏えいを抑止するために施さなければならない様々な事項が記述されています。

テレワーク導入を検討される企業の皆様は、ぜひ参考になさってください。

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テレワークのメリット・デメリット

カテゴリー: 仕事術

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近年政府が積極的に奨励していることもあり、テレワークを導入する企業が増えてきているようです。

事実、企業の11.5%、資本金50億円以上の企業に絞ってみてみると、半数以上がテレワークを導入しています。

また、ビジネスマンの8.5%、約550万人が実際にその制度を利用してテレワークをおこなっているようです。(平成26年度時点、国土交通省調べ魚拓)

テレワークの導入目的で最も多いのは定型的業務の効率性の向上なのですが、実際にテレワークを導入したことにより効果が得られたかという調査に対して「非常に効果があった」「ある程度効果があった」と答えた企業は84.2%にも上っており、一定の効果は得られる模様です。(平成26年度時点、総務省調べ魚拓)

サントリーホールディングスやリクルートマネジメントソリューションズの例は、新聞やテレビなどで目にしたことのある人も多いのではないでしょうか。

テレワーク導入事例

サントリーの例

サントリーホールディングスでは、2008年に在宅勤務制度を設けました。しかし、当初は年間数十人程度しか制度を活用しなかったといいます。ですが、現在は年間で2500人もの人が活用するようになっているのです。

その過程では、

  • オフィスの照明を夜10時に消灯して深夜残業を減少
  • 社外から社内サーバー上のパソコンを利用できるテレワーク環境を整備
  • 部署単位ではなく個人単位でフレックスタイム制度を利用できるよう変更
  • フレックスタイム制におけるコアタイムの撤廃
  • フレキシブルタイム8:00-20:00を5:00-22:00に拡大
  • 在宅勤務可能日数を週1日(上限2日)から1週間の営業日のうち半分以上出社すればよいことに変更
  • 1日単位ではなく10分単位で在宅勤務ができるように制度を変更
  • 在宅勤務制度における勤務場所を自宅に限定していたが、所属長に事前申告して承認を受けた場所なら自宅でなくてもいいように変更

など、様々な工夫をおこなうことによって、在宅勤務という手段をとることの敷居を低くしていきました。

また、管理職に在宅勤務を経験してもらうことで、若手が気軽に制度を活用しやすい環境を作るなどの雰囲気作りもおこなったようです。

CollegeCafe by NIKKEI「「30分だけ在宅勤務」サントリー流仕事術が浸透」(2015/09/15)(魚拓)

リクルートの例

リクルートマネジメントホールディングスでは、2013年にテレワークを導入しました。

全社員のうち7割がこの制度を利用することが可能で、このうち75%もの人に利用経験があるそうです。

リクルートでは、在宅勤務のパターンを「1日在宅勤務」と「直行前・直帰後勤務」の2つ用意しました。

「1日在宅勤務」は、自律的に仕事を進めるスキルを持つ社員なら利用することが可能となっており、1週間あたり2日まで在宅勤務をおこなうことができます。

「直行前・直帰後勤務」は、客先訪問をおこなうコンサルティングや営業を担当する社員が利用できるものです。

自宅から直接顧客先へ向かう前や、顧客先から直帰した際に自宅で業務がおこなえるようにする制度です。

どちらの勤務体制も事前に上司から承認を得る必要はありますが、全社員の約半数がこの制度を利用した経験を持っています。

ITpro「リクルートMS、テレワークは生産性向上の手段、時短の意識育つ」(2016/04/13)(魚拓)

テレワークは便利!しかし、懸念点も…

上記の事例だけを見ていると、とても便利で導入待ったなしと思えるテレワークですが、実はデメリットも存在しています。

その一つが、セキュリティの問題です。

なぜなら、社外で社員がどのような端末やネットワークを利用し、どのような状況で業務をおこなうのかを把握することが難しいからです。

  • ウイルス対策措置を講じていない私用の端末やネットワーク、クラウドなどを利用して業務をおこなっている
  • カフェなど、PCの画面を後ろから誰でも覗き込むことができる状態で社外秘のファイルを開いている
  • 端末や記憶媒体にパスワードをかけていない
  • 野良WiFiやPCを使って業務をおこなっている

上記のような場合、情報セキュリティ的にはかなり危険な状態ですが、社外で作業をおこなっているとなると、なかなかその事実に企業側が気付くことはできません。

その結果、

  • 端末・記憶媒体の紛失
  • ウイルス感染による情報漏えい
  • 踏み台にされることによる犯罪加担

といったような被害に繋がってしまうのです。

テレワーク導入に向けた情報セキュリティ対策

そこで、総務省はテレワークセキュリティガイドラインにおいて、テレワークを導入する企業の「経営者」「システム管理者」「テレワーク勤務者」が実施すべきセキュリティ対策を提示してます。

総務省「テレワークセキュリティガイドライン(第3版)」(魚拓)

テレワーク制度導入にあたって社員にセキュリティ教育をおこなう必要があるということや、ウイルス対策ソフトをテレワーク端末にはインストールして最新の状態にしなければならないということ、その他、機密性の高いデータは暗号化しなければならないということなど、情報漏えいを抑止するために施さなければならない様々な事項が記述されています。

テレワーク導入を検討される企業の皆様は、ぜひ参考になさってください。

Author: LRM株式会社
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