LRMの特殊な制度、「ぼっちの旅」

taniguchi
谷口 和広 記事一覧
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はじめに

LRMには『ぼっちの旅』という制度があります。

『ぼっちの旅』とは、会社から出された課題について、通常の業務から離れ、一泊二日でホテルにこもって自分なりに考え、後日、会議にて考えたことを発表するというものです。

事前に知らされるのは、自分がいつ『ぼっちの旅』に行くのかということだけです。場所は当日まで分かりません。

自分で決めるのは、該当の月の中でどの日に行くのかということだけです。

なお、私が昨年行ったときは、課題も当日まで教えてもらえませんでしたが、最近は課題を事前に教えてもらえるようになっているようです。

ここからは、私の初めての『ぼっちの旅』の詳細と気付いたことをお伝えしたいと思います。

ぼっちの旅:1日目

行き先と課題の発表

私にとって『ぼっちの旅』のような制度は、これまで働いたどの職場にもなかった制度で、また、完全に一人になることがこの数年なかったこともあって『ぼっちの旅』の日を決めてから、当日を迎えるまで、どういう旅になるのかということを色々想像すると、なんとなく気持ちが落ち着かない感じになりました。

ぼっちの旅の当日、厳かに目的地が発表され、課題が書かれた旅のしおりを受け取ります。

私が当日発表された目的地は、京都府の「宇治市」でした。

宇治市といえば、十円玉でおなじみの宇治平等院鳳凰堂がある京都の有名な観光名所の一つです。

これまでテレビで見たことがあっただけで、行ったことのない場所のため、知らない場所にいくというだけで、自然と気持ちが高まりました。

宇治へ向かう

午前中は、いつも通り業務を行い、昼前になって出発しました。

神戸オフィスのある三ノ宮駅から宇治駅までは京都で別の電車に乗り換えるだけで行けるため、とても行きやすい場所でした。

季節は10月とちょうど木々が紅葉し始めたころのため、宇治駅までの電車の車内は平日の昼間にもかかわらず観光客が多く混みあっていました。

最近は外国からの観光客が増えているといいますが、JR宇治駅で降りた時も同じ電車から降りる人たちは外国人の方が多く、車内では様々な言語が飛び交っていました。

駅からでると、まずはホテルに向かいます。

時間もちょうどお昼のため、ホテルにチェックインした後は、荷物を置いてお昼ご飯に行きました。

宇治を観光

宇治といえば名物として、抹茶が有名です。

抹茶そばのお店や、抹茶の和菓子のお店が数多くありましたが、小腹がすいた程度でしたので、お昼に抹茶と茶だんごをいただきました。

どちらも渋みのある濃い緑色で甘過ぎず、小腹を満たすにはちょうど良かったです。

せっかくなので有名な宇治平等院鳳凰堂に行こうかとも思いましたが、さすがに秋の京都は観光客が非常に多かったので、宇治平等院鳳凰堂は諦めて、宇治にあるもう一つの世界遺産「宇治上神社」に参拝しました。

こちらは住宅街の中のとても静かな場所にあり、人もまばらだったため、清々しい気持ちで参拝することができました。

課題に取り掛かる

宇治上神社を参拝した後は、そのままホテルに戻り、与えられた課題に取り掛かり始めました。

私の課題は、「ソリューションチームが5人になる場合はどういった体制、役割が望ましいのか?」ということについて考えることでした。

私が所属しているソリューションチームは、会社で取り扱う情報セキュリティ関連の商材の販売や既存顧客のサポートを行うチームです。ぼっちの旅に行った当時は、メンバーは私を含め二人でしたが、今後扱う商材や人数を増やし、会社を支える部署としての活躍が期待されているチームの一つでもあります。

現在は二人のため、基本的には全てのソリューション業務を二人で行うという形で進めていますが、チームが5人になった時に、チームとして適した体制や役割を考え、後日会議で発表しなければなりません。

ちなみに、私はこの課題に対して先ずソリューションチームが5人になった場合は、どういうチームにしたいのかを考え、それを実現するための体制や役割を考えて、後日発表しました。

ホテルの一室でほぼ缶詰状態で考えるという行為は、初めての経験で、とても新鮮でした。

答えが決まっている課題ではないため、他の企業の事例をいくつも調べながら理想とするチームについてひたすら自問自答していると、まるで頭の中で何人もの自分が会話をしているかのような感じになります。

「あーでもない、こーでもない」といった感じで只々考えることに没頭していき、気づいた時には、時間は20時になろうとしていました。

夕食を取る

結局、結論はでないまま、その日は課題を一旦終了し、晩御飯を食べに外にでましたが、まだ20時にもかかわらず営業しているお店は居酒屋くらいで、あとはコンビニとスーパーだけでした。

スーバーで晩御飯を買って手早く済ませ、久々の一人の時間を満喫することにしました。

数年ぶりの一人の時間と思うと否応なしに気持ちが高揚したのですが、実際には何をするでもなく普段の生活のことや、これまでのこと、そして今後のことを考えて過ごし、当時は時間の無駄遣いをしたような気持ちになりました。

ただ、振り返ってみるとこれまでそういったことをじっくりと考える時間をとれなかったので、自分の人生についてじっくりと考えて過ごせたのは、とても良い時間だったと今は思います。

ぼっちの旅:2日目

課題の続き

翌日になり、朝ご飯を食べた後は、昨日の続きを考えました。

ただ、不思議なことに、昨日はなかなか結論がでなかったことも一晩寝たことで、頭の中である程度考えがまとまっていました。

ホテルのチェックアウトの時間まで、課題について引き続き考え、発表用のレポートの作成を行いました。

帰社。日常の業務へ…

ホテルを出た後は、せっかくなので昨日食べることが出来なかった名物の一つである抹茶そばをいただきました。

抹茶そばも茶だんごと同様に深い緑色をした蕎麦でしたが、普段食べなれていないせいか、個人的に蕎麦の色に少し抵抗もありましたが、味は大変美味しかったです。

ぼっちの旅を終えて会社に昼過ぎに着いた後は、いつも通りの業務を行いました。

以上が、私の初めての『ぼっちの旅』になります。

おわりに

ぼっちの旅は、毎回課題も異なるようですし、場所も当日まで行き先が分からない旅ではありますが、深く考える時間を持てるということは、今まで意識していなかったことに気付くことができる貴重な時間だということを実感しました。

また、知らない場所に行けるのは、その土地の名所や名物を堪能できるといった利点のほか、普段以上に好奇心が刺激されるので、脳が活性化されているような気がします。

また、私のように中々一人の時間を持てない人にとっては、少しの解放感を感じることができる機会というだけでなく、普段考えることができない自分自身についても深く考えることも出来ます。

ぼっちの旅で考えた課題はすぐに業務に役に立つことではないかもしれませんが、後々になってきっと役に立つことがあるだろうと信じ、今でも時々レポートを見返して、旅で考えたことや思ったことを振り返るようにしています。

会社や業務のことについて、一人になってじっくりと考える時間を持つことができる『ぼっちの旅』、この制度は他社にはないLRMの特徴のある制度のひとつではないかと思います。

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LRMの特殊な制度、「ぼっちの旅」

カテゴリー: LRM株式会社

はじめに

LRMには『ぼっちの旅』という制度があります。

『ぼっちの旅』とは、会社から出された課題について、通常の業務から離れ、一泊二日でホテルにこもって自分なりに考え、後日、会議にて考えたことを発表するというものです。

事前に知らされるのは、自分がいつ『ぼっちの旅』に行くのかということだけです。場所は当日まで分かりません。

自分で決めるのは、該当の月の中でどの日に行くのかということだけです。

なお、私が昨年行ったときは、課題も当日まで教えてもらえませんでしたが、最近は課題を事前に教えてもらえるようになっているようです。

ここからは、私の初めての『ぼっちの旅』の詳細と気付いたことをお伝えしたいと思います。

ぼっちの旅:1日目

行き先と課題の発表

私にとって『ぼっちの旅』のような制度は、これまで働いたどの職場にもなかった制度で、また、完全に一人になることがこの数年なかったこともあって『ぼっちの旅』の日を決めてから、当日を迎えるまで、どういう旅になるのかということを色々想像すると、なんとなく気持ちが落ち着かない感じになりました。

ぼっちの旅の当日、厳かに目的地が発表され、課題が書かれた旅のしおりを受け取ります。

私が当日発表された目的地は、京都府の「宇治市」でした。

宇治市といえば、十円玉でおなじみの宇治平等院鳳凰堂がある京都の有名な観光名所の一つです。

これまでテレビで見たことがあっただけで、行ったことのない場所のため、知らない場所にいくというだけで、自然と気持ちが高まりました。

宇治へ向かう

午前中は、いつも通り業務を行い、昼前になって出発しました。

神戸オフィスのある三ノ宮駅から宇治駅までは京都で別の電車に乗り換えるだけで行けるため、とても行きやすい場所でした。

季節は10月とちょうど木々が紅葉し始めたころのため、宇治駅までの電車の車内は平日の昼間にもかかわらず観光客が多く混みあっていました。

最近は外国からの観光客が増えているといいますが、JR宇治駅で降りた時も同じ電車から降りる人たちは外国人の方が多く、車内では様々な言語が飛び交っていました。

駅からでると、まずはホテルに向かいます。

時間もちょうどお昼のため、ホテルにチェックインした後は、荷物を置いてお昼ご飯に行きました。

宇治を観光

宇治といえば名物として、抹茶が有名です。

抹茶そばのお店や、抹茶の和菓子のお店が数多くありましたが、小腹がすいた程度でしたので、お昼に抹茶と茶だんごをいただきました。

どちらも渋みのある濃い緑色で甘過ぎず、小腹を満たすにはちょうど良かったです。

せっかくなので有名な宇治平等院鳳凰堂に行こうかとも思いましたが、さすがに秋の京都は観光客が非常に多かったので、宇治平等院鳳凰堂は諦めて、宇治にあるもう一つの世界遺産「宇治上神社」に参拝しました。

こちらは住宅街の中のとても静かな場所にあり、人もまばらだったため、清々しい気持ちで参拝することができました。

課題に取り掛かる

宇治上神社を参拝した後は、そのままホテルに戻り、与えられた課題に取り掛かり始めました。

私の課題は、「ソリューションチームが5人になる場合はどういった体制、役割が望ましいのか?」ということについて考えることでした。

私が所属しているソリューションチームは、会社で取り扱う情報セキュリティ関連の商材の販売や既存顧客のサポートを行うチームです。ぼっちの旅に行った当時は、メンバーは私を含め二人でしたが、今後扱う商材や人数を増やし、会社を支える部署としての活躍が期待されているチームの一つでもあります。

現在は二人のため、基本的には全てのソリューション業務を二人で行うという形で進めていますが、チームが5人になった時に、チームとして適した体制や役割を考え、後日会議で発表しなければなりません。

ちなみに、私はこの課題に対して先ずソリューションチームが5人になった場合は、どういうチームにしたいのかを考え、それを実現するための体制や役割を考えて、後日発表しました。

ホテルの一室でほぼ缶詰状態で考えるという行為は、初めての経験で、とても新鮮でした。

答えが決まっている課題ではないため、他の企業の事例をいくつも調べながら理想とするチームについてひたすら自問自答していると、まるで頭の中で何人もの自分が会話をしているかのような感じになります。

「あーでもない、こーでもない」といった感じで只々考えることに没頭していき、気づいた時には、時間は20時になろうとしていました。

夕食を取る

結局、結論はでないまま、その日は課題を一旦終了し、晩御飯を食べに外にでましたが、まだ20時にもかかわらず営業しているお店は居酒屋くらいで、あとはコンビニとスーパーだけでした。

スーバーで晩御飯を買って手早く済ませ、久々の一人の時間を満喫することにしました。

数年ぶりの一人の時間と思うと否応なしに気持ちが高揚したのですが、実際には何をするでもなく普段の生活のことや、これまでのこと、そして今後のことを考えて過ごし、当時は時間の無駄遣いをしたような気持ちになりました。

ただ、振り返ってみるとこれまでそういったことをじっくりと考える時間をとれなかったので、自分の人生についてじっくりと考えて過ごせたのは、とても良い時間だったと今は思います。

ぼっちの旅:2日目

課題の続き

翌日になり、朝ご飯を食べた後は、昨日の続きを考えました。

ただ、不思議なことに、昨日はなかなか結論がでなかったことも一晩寝たことで、頭の中である程度考えがまとまっていました。

ホテルのチェックアウトの時間まで、課題について引き続き考え、発表用のレポートの作成を行いました。

帰社。日常の業務へ…

ホテルを出た後は、せっかくなので昨日食べることが出来なかった名物の一つである抹茶そばをいただきました。

抹茶そばも茶だんごと同様に深い緑色をした蕎麦でしたが、普段食べなれていないせいか、個人的に蕎麦の色に少し抵抗もありましたが、味は大変美味しかったです。

ぼっちの旅を終えて会社に昼過ぎに着いた後は、いつも通りの業務を行いました。

以上が、私の初めての『ぼっちの旅』になります。

おわりに

ぼっちの旅は、毎回課題も異なるようですし、場所も当日まで行き先が分からない旅ではありますが、深く考える時間を持てるということは、今まで意識していなかったことに気付くことができる貴重な時間だということを実感しました。

また、知らない場所に行けるのは、その土地の名所や名物を堪能できるといった利点のほか、普段以上に好奇心が刺激されるので、脳が活性化されているような気がします。

また、私のように中々一人の時間を持てない人にとっては、少しの解放感を感じることができる機会というだけでなく、普段考えることができない自分自身についても深く考えることも出来ます。

ぼっちの旅で考えた課題はすぐに業務に役に立つことではないかもしれませんが、後々になってきっと役に立つことがあるだろうと信じ、今でも時々レポートを見返して、旅で考えたことや思ったことを振り返るようにしています。

会社や業務のことについて、一人になってじっくりと考える時間を持つことができる『ぼっちの旅』、この制度は他社にはないLRMの特徴のある制度のひとつではないかと思います。

Author: 谷口 和広
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