JIPDECから「個人情報の取扱いにおける事故報告にみる傾向と注意点」が公表されています

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7月12日にJIPDECから2011年度の「個人情報の取扱いにおける事故報告にみる傾向と注意点」というものが公表されています。

これはプライバシーマーク取得企業からJIPDECに報告があった個人情報の取扱いに関する事故の報告です。
2011年度は682付与事業者1,434件の事故報告があり、前年度の691付与事業者1,590件よりは減少している傾向にあります。

その中で一番の割合を占めるものが「紛失」(26.7%)で最も多く、次いで「メール誤送信」「宛名間違い等」「封入ミス」の順に事故の内容を占めているようです。

紛失に関してはいうとノートPCの紛失が前年以上に増えているようです。これはPCの軽量化等によりより普段から持ち歩く人が増えたからと言えるのではないでしょうか。

また、JIPDECからはこれらの事故に対する注意事項が公表されてもいます。
以下が、JIPDECより公表された個人情報の取扱い事故における主な注意事項になります。

【メール誤送信に関して】

  • 前年度(2010年度)に比べ、メール誤送信の事故報告件数が265件(16.7%)から285件(19.9%)と増加している。
  • メール誤送信には、「宛先メールアドレス選択ミス」、「本文への個人情報誤記載 」、「添付ファイル選択ミス 」などが含まれるが、いずれも事前のチェックで防ぐことができるものである。
  • メールソフトを活用し、強制的に「チェックの機会を設ける」方法も有効であるが、「慣れ」によって「チェックがミス発生抑止の役割を果 たさない」状況に陥らないように、常にメール誤送信のリスクに関する強い認識を持ち続けることが重要である。
  • 送信先が多数の場合等には、送信直前に送信担当者のみならず、送信責任者が「宛先メールアドレスの選択」「宛先欄の選択」「本文の内容」「添付ファイルがつく場合にはその内容」などに誤りがないか、確認を行ったうえで送信する手順をルール化する等の 事故防止策をとることも重要である。

【ファックス誤送信に関して】

  • 前年度に比べ、ファックス誤送信の事故報告件数も114件(7.2%)から129件(9.0%)と増加している。
  • ファックス誤送信の原因として多いのは、「ファックス番号間違い」である。ファックス番号を「入手」「伝達」「登録」「入力」するそれぞれの段階で、ミスを発生させないためにいかに工夫するかが最善のファックス誤送信防止策となる。
  • ファックス誤送信は、「機種や設定によって操作が異なる」ことによる「操作ミス」「勘違い」で発生することも多い。機種の入替えを行った場合や、通常とは別の機種を使用せざるを得ない場合などには特に注意が必要である。ファックス機のところに、簡単な操作マニュアルを貼るなどの工夫も有効である。

【盗難・紛失事故について】

  • 盗難・紛失の媒体別内訳は下記の表の通りであるが、前年度と同様に書類、携帯電話の紛失が多く報告されている。
  • 媒体別の集計であるが、当該媒体のみを失う事は非常に少なく、通常は当該媒体を収納したバッグ等が盗難に遭う、若しくは紛失する場合がほとんどである。再発防止策としては媒体の安全対策措置を過信せずに、バッグ等の管理について従業者への教育を繰り返し行うことも重要である。

※以上JIPDECの(2010年度)「個人情報の取扱いにおける事故報告にみる傾向と注意点」についてから抜粋
これらのことに注意だけしていれば、事故を防げるわけではないかと思いますが、これらに注意するだけでもかなりの効果があるのではないかと思います。

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