パーソナルファイアウォールとは?その必要性や仕組みについて解説

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インターネットでサービスを利用する際、気を付けなければならないのは、不正アクセスなどによる情報漏えいです。

万が一、サイバー攻撃を受け個人情報やクレジットカードの情報が盗まれてしまうと、不正利用による被害が出てしまいます。

その対策に、導入すべきなのが「パーソナルファイアウォール」です。
特に業務で自宅のパソコンを使う人も増えている現代だからこそ、リモートワーク中の社員やオフィスのパソコンへの導入を検討してみてください。

今回は、パーソナルファイアウォールの必要性や仕組みについて解説します。

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パーソナルファイアウォールとは

ファイアウォール」は、インターネットを通じ、外部から侵入してくる不正アクセスを拒否してパソコンを守るための仕組みであり、パソコンに標準搭載されています。

これに対し、ソフトウェアとしてインストールするファイアウォールが「パーソナルファイアウォール」です。「ウイルスバスター」といったセキュリティソフトのウイルス対策機能と並び、セキュリティソフトに搭載されている「通信を監視し、通信の可否を制御」する機能です。

パーソナルファィアウォールは、外部からのアクセスに対して、コンピューターが送受信するネットワークトラフィック(回線上を流れる通信)を監視し、ハッカーからパソコンを守るソフトウェアアプリケーションです。

パーソナルファイアウォールの必要性

パーソナルファイアウォールがあることで、ネットワークの通信パケットを監視できるようになり、不正なアクセスや、マルウェアなどのサイバー攻撃を検知しやすくなります。

まだ発見される前の脆弱性を狙うサイバー攻撃も存在するため、通常のファイアウォールやウイルス対策だけでは対応できない、外部からのアクセスによるネットワークトラフィックの監視は、セキュリティを高めるために必要です。

また、企業でのファイアウォールでは、ネットワークのセキュリティを担当する管理者が、社内の規定に則り、通信可否のルールを細かく設定していますが、台数が多くなったり業務で使っているアプリケーションが増えると、管理が行き届かない可能性が高くなり、管理者の負担が大きくなります。

そのため、最初から細かい設定がソフトウェア側でされていて、知識がないユーザーでも簡単にセキュリティレベルを高められ、管理者も設定の手間が省けるというメリットがあります。

このようにプライベートで使ったり、業務用に利用する場合でも必要性は高いといえるでしょう。

パーソナルファイアウォールの仕組み

パーソナルファイアウォールは、送受信されるパケットに付与された情報を確認して、通信の可否を決定しています。

送信先や送信元、使用されているポート番号によって「許可する」「許可しない」を制御するといったように、事細かに設定して、安全な通信のみを許可するようにし、不正なアクセスを許可しないようにするのがパーソナルファイアウォールの仕組みです。

パーソナルファイアウォールのメリット

パケット整合性管理が可能

パケット整合性管理(ステートフル・インスペクション)とは、パソコンからインターネットへ送信されたパケットを記録し、帰ってきたパケットを照合し、受信したパケットに不正な点がないか確認する機能です。

パーソナルファイアウォールはソフトウェアなのでパソコン上で動作しており、どのアプリケーションがどんなパケットをやりとりしているか認識できます。

これは標準搭載されているファイアウォールにはできないため、パーソナルファイアウォールにしかないメリットといえるでしょう。

ウイルス侵入を阻止

先述した通り、パーソナルファイアウォールインターネットから送信されてきたパケットをチェックして、不正な点がないかを確認しています。

そこで、仮にウイルスが隠れていても、パケットに異常が見つかれば、パーソナルファイアウォールの機能によって、通信を拒否できるため、ウイルスの侵入を未然に阻止できます。

パーソナルファイアウォールのデメリット

パーソナルファイアウォールを利用するうえで、1つ注意が必要です。

それは、「アクセスを許可したサービスからの不正」には対応できないということです。

パーソナルファイアウォールは、許可されていない通信を拒否したり、不正な通信が行われたときに通信が拒否されますが、アクセスを許可しているサービスに関してウイルス対策をする術は持っていません。

たとえ、いくら不正な通信を防いだとしても、ユーザーが送られてきたメールを不注意に開き、そのメールにウイルスが添付されていた場合に、パーソナルファイアウォールでは対処が不可能であり、ウイルス対策には別の手段が必要になります。

このようなウイルスへの対策として、「ウイルス対策ソフトを導入してパソコンを保護」「パソコンのバージョンを最新にする」「添付ファイルを開く時は宛先や、送られてくる覚えがないか確認する」といった対策を実施しましょう。

まとめ

パーソナルファイアウォールは、不正な通信を判断してパソコンを保護でき、パソコンを不正アクセスやウイルスから守るために役立ちます。

リモートワークで使用しているパソコンや、オフィスで稼働しているパソコンを保護するために、セキュリティソフトを導入したら、忘れずに機能を有効にしておきましょう。

リモートワークにおけるセキュリティや、実際のウイルス感染の事例などについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
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