ISMS認証(ISO27001)マークの正しい使い方|名刺・HPへの掲載ルールとダウンロード方法

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ISMS認証(ISO27001)を構築し、審査機関の厳しい審査に合格できた場合、ISMS認証マークを利用できます。認証取得後に付与される「ISMS認証マーク」は情報セキュリティに対して高い意識を持ち、適切な管理体制にあることを客観的に証明する強力な武器です。

このマークは、いわば「組織の信頼性を担保する証明書」のようなもの。名刺やホームページで公開すれば「この会社はセキュリティがしっかりしている」と外部にアピールでき、信頼獲得や受注率アップにも繋がります。

しかし、このマークには厳格な使用ルールが存在することをご存知でしょうか?誤った使い方をすると、最悪の場合、認証の取り消しや是正勧告を受けるリスクもあります。

本記事では、ISMS認証マーク(ISO27001ロゴ)の入手方法から、名刺やWebサイトへの正しい掲載方法、絶対にやってはいけないNG例までをわかりやすく解説します。

また、以下の記事でISMS認証について分かりやすく解説しています。参考にしてみてください。

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ISMS認証マーク(ISO27001ロゴ)とは?

ISMS認証を取得すると、審査機関から「認証マーク(ロゴデータ)」の使用権が与えられます。一般的に「ISMS認証マーク」と呼ばれますが、実態は国際規格である「ISO/IEC 27001」の認証を証明するものです。

審査機関マークと認定機関マークの違い

手元に届くロゴデータには、いくつかの種類があり、「どれを使えばいいの?」と迷う担当者様も少なくありません。大きく分けて以下の2種類(またはその組み合わせ)があります。

審査機関(認証機関)のマーク

審査を担当した民間企業(審査機関)のロゴです。 「審査機関が、セキュリティ体制を保証する」という意味を持ちます。日本国内には複数の審査機関が存在し、それぞれデザインが異なります。

認定機関のマーク

審査機関そのものを評価・認定している組織(認定機関)のマークです。

  • ISMS-AC(情報マネジメントシステム認定センター): 日本の代表的な認定機関。
    紺色ベースの白抜きマーク(通称:ISMSマーク)として有名です。
  • ANAB(米国)、UKAS(英国): 海外の著名な認定機関。

多くの審査機関は、国内外の認定機関から認定を受けています。そのため、「審査機関のマーク」と、その審査機関が加盟している上記のISMS-ACやANABなどの「認定機関のマーク」を並べて使用することが一般的です。

組み合わせのルールは審査機関によって異なるため、必ず配布されるガイドラインを確認してください。

また、ISMSやISO、IECについて以下の記事で解説していますので、あわせてご確認ください。

認証マークの入手方法(ダウンロードについて)

「ISMSマーク ダウンロード」と検索される方が多いですが、認証マークはWeb上のフリー素材のように勝手にダウンロードして使うことはできません。

  • 入手元: 審査に合格した後、契約している審査機関から直接データ(ai, jpg, png等)が送付されます。あるいは、審査機関の会員専用ページからダウンロードする形式が一般的です。
  • 注意: ネット上に落ちている画像データを勝手に使用すると、著作権侵害や商標権の侵害、さらにはなりすまし行為とみなされる可能性があります。必ず正規のルートで入手したデータを使用してください。

効果的なマークの掲載場所と活用事例

営業ツールとしても最大限活用することができます。代表的な3つの掲載場所を紹介します。

名刺への掲載

最もポピュラーな活用法です。社員の名刺にマークを印刷することで、取引先と名刺交換を行った際に「セキュリティ意識の高い会社」という印象を自然に与えることができます。

  • メリット: 営業担当者がセキュリティについて語らずとも、信頼性をアピールできる。
  • 注意点: 認証の適用範囲外の部署(例:適用範囲は東京本社のみだが、大阪支店の社員の名刺に載せるなど)での使用には厳しい制限があります(後述の「禁止事項」参照)。

Webページ(会社概要・フッター)

自社サイトの「会社概要」や「フッター」、「セキュリティポリシー」のページに掲載します。

  • メリット: Web経由での問い合わせを検討しているユーザーに対し、安心感を与え、コンバージョン率(問い合わせ率)の向上に寄与します。
  • 活用テクニック: 「お知らせ」や「プレスリリース」で認証取得を訴求するのも効果的です。

会社パンフレット・営業資料

会社案内やサービス紹介資料の裏表紙などに掲載します。特に個人情報を預かるサービスやBtoBビジネスにおいては、信頼獲得につながると共に商談時の強力なアピール材料になります。

厳守すべき5つの掲載ルールと禁止事項(NG例)

ISMS認証マークの使用には、誤解を防ぐための細かいルールがあります。違反すると是正処置を求められるため、デザイン入稿前に必ずチェックしてください

認証の適用範囲外での利用はNG

最も注意すべき点です。認証マークは「認証審査を受けた適用範囲(組織・場所)」でのみ使用可能です。

  • NG例: 東京本社のみで取得しているのに、全社共通の名刺や、大阪支店のWebページに注釈なく掲載する。
  • 対策: 認証の適用範囲が限定されている場合は、「適用範囲:東京本社のみ」といった注釈を必ず近傍に記載する必要があります。

製品・サービスの認証に見せるのはNG

ISMS(ISO27001)認証は「組織のマネジメントシステム」に対する認証であり、「製品の品質」や「サービスの安全性」を保証するものではありません。

  • NG例: 製品パッケージやWebサービスのトップに、「この製品はISMS認証を取得しているので安全です!」と誤認させるような記載をする。
  • OK例: 会社概要ページや、組織の取り組みを紹介するページに掲載する。

マークの加工・変形はNG

ロゴデータの縦横比を変える(歪ませる)、色を変更する、文字を重ねる、解像度を落として粗い画像で使う、といった行為は禁止されています。 また、「自社のロゴよりも大きく表示してはいけない」というルールを設けている審査機関も多いため、サイズにも注意が必要です。

認証登録番号の削除はNG

通常、認証マークの下部には「認証登録番号(ID)」が記載されています。デザインの邪魔だからといって、この番号を削除して使用することはできません。

有効期限とデザイン変更への対応

認証マークには有効期限があります。また、審査機関や認定機関の名称変更・ロゴ刷新に伴い、新しいデザインへの差し替えが必要になるケースがあります(例:過去のJIPDECからISMS-ACへの変更など)。古いマークを使い続けることは不適合の原因となりますので、審査機関からの案内メールは必ず確認しましょう。

ISMS認証マークと同様に情報セキュリティの認証マークとしてプライバシーマーク(Pマーク)があります。その違いについて以下の記事で解説していますのであわせてご覧ください。

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まとめ:正しく使って信頼獲得に繋げよう

ISMS認証マークは、セキュリティに対して真摯に取り組んでいる証です。ルールを守って正しく活用すれば、顧客からの信頼は確実に高まります

もし、「自社の使い方が合っているか不安」「認証の適用範囲の表記が難しい」と感じた場合は、契約している審査機関や、ISMS構築を支援したコンサルティング会社に相談することをお勧めします。

また、認証取得はゴールではなくスタートです。マークに見合う実態を維持するためには、日々の運用が不可欠です。

LRMでは、ISMS認証取得後の運用支援や、従業員教育を効率化するツール「セキュリオ」を提供しています。 「運用の手間を減らしたい」「形骸化を防ぎたい」とお考えのご担当者様は、ぜひお気軽にご相談ください。

ISMS / ISO27001認証取得を目指す
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