IT資産管理ツールとは?その管理内容とメリット・デメリットを解説

この記事は約12分で読めます。

現代の企業にとってITの活用は業務効率化のため必須の施策です。
どんな小さな会社でもパソコンがない企業を探す方が難しいでしょう。 そして、規模が大きくなったり、IT活用が進むことにより、利用するIT機器やソフトウェアなどの資産は増えていきます。
PC、タブレット、スマートフォン、各種のソフトウェア、可搬記憶媒体(USBメモリ等)など、種類は様々で、また社員の数とともにその数も増加します。 

企業にとって、これらのIT機器やソフトウェアは企業にとって資産、設備でありIT資産とも呼ばれます。

これらIT資産は、コンプライアンスやセキュリティを守る上で管理が必須です。
例えば、業務で利用中のPCが一台紛失した場合には、利用上のルールが整備されているか、内部不正が行われていないか、情報漏えいの疑いはないか、大きな問題ともなりかねません。
そのような事態を防ぐべく、IT資産の管理が必要なのですが、機器や利用者が増加すればその管理は難しく、多大なコストが必要ともなります。 

重要性も高く、コストもかかるIT資産管理ですが、その業務を効率化する方法の一つとして、IT資産管理ツールの活用があります。

本記事では、IT資産管理と管理項目、IT資産管理ツールのメリット/デメリットについて解説します。 

5アカウントから利用可能! 30日間の無料トライアルあり!

IT資産管理とは

企業におけるPCやタブレット、USBメモリなどのデバイス、ソフトウェアはIT資産と呼ばれ、不動産や設備と同様に資産の一つです。保有資産の管理は企業価値そのものとも繋がっているため重要な職務となっています。

それと同時にIT資産はITというという特性から、コンプライアンス対策、セキュリティ維持という面からも管理が必要となります。モノとしてのITデバイスとソフトウェアのライセンスという権利の管理、そしてコンプライアンスおよびセキュリティ面での管理をあわせて、IT資産管理と呼びます。 

IT資産管理は、コンプライアンスの面において、下記にあげる効果を目的として行います。 

IT資産管理の効果
  • ソフトウェア利用におけるライセンス違反の防止
  • 固定資産の会計処理の適正化
  • IT資産の不正利用の防止
  • 内部の不正行為の防止などの効果
報資産管理の目的(セキュリティ面)
  • ハードウェアやソフトウェアの所在を把握して、脆弱性が判明した場合には利用の抑制を行う
  • OS、セキュリティソフト等のアップデートを把握し、対策漏れを防ぐ
  • 社内セキュリティポリシー違反の防止​

IT資産管理の必要性や対象については、企業向けではないものの政府CIOポータルの資料「政府情報システムに係る IT資産管理の必要性について」でもまとめられています。

IT資産管理の管理項目とは

セキュリティインシデントや社内セキュリティポリシーの遵守、コンプライアンス面での対応などの上記に挙げた目的を果たすためには、IT資産についての適切な情報を管理する必要があります。上記目的を果たすために必要となる管理項目には下記が挙げられます。

  • コンピュータ名
  • 利用者名/管理者名
  • IPアドレス
  • MACアドレス
  • OSのバージョン
  • ソフトウェアのインストール状況
  • ソフトウェアのバージョン
  • PCの操作ログ

これらの管理項目に沿った情報を定期的に収集し、整理しておきます。万が一の事態が起きた場合にも、迅速に対処できる備えとなるものです。

IT資産管理ツールにはメリットが多数 

​管理項目について記載しましたが、IT資産管理ではこれらの情報を集めてまとめる必要があります。パソコンが数台しかない状況であれば、一台ずつ情報を調べてExcelなどで表にしてまとめれば管理が可能かもしれません。しかし、管理対象の数が増え、情報の収集も定期的に行うとなれば、人手を使っての管理には限界があります。 

このIT資産管理のための情報収集などには、IT資産管理ツールを利用することで業務を自動化効率化することが可能です。また、これ以外にもセキュリティ面での対応に関してもIT資産管理ツールの導入によるメリットが存在しています。 

管理作業の効率化

IT資産管理ツールを導入することにより、管理業務を効率化することが可能です。
IT資産管理ツールを利用することで下記が実現できます。

  • 複数のデバイスやソフトウェアに対し、情報の収集・集約、メンテナンスの必要性や問題の検出を一括管理
  • 情報の収集の効率化、自動化
  • 一括でのソフトウェアアップデート指示。ファイル配布ができるIT資産管理ツールもある

人手に変わってIT資産管理ツールを利用することで業務効率化および作業の抜け漏れが防げることもメリットです。

無駄な投資の防止

IT資産管理ツールによってIT資産の情報を一元で管理することで、ITへの無駄な投資を防ぐ事にも繋がります

  • 未使用のパソコンやライセンスの把握
  • 従業員への割り当てを容易にする
  • 無駄なパソコンやライセンスの調達を防ぐ
  • パソコンやライセンスの追加購入の時期も予測できる

脆弱性対策

昨今、企業におけるセキュリティインシデントの発生は、ニュースに取り上げられるほどの問題となっており、企業にとってはその対応が死活問題にも繋がりかねません。IT資産管理ツールを活用することで、セキュリティインシデントの入り口となり得る脆弱性への対策の実施徹底を促すことができます

  • IT資産管理ツールによって、管理対象の全パソコンのアップデート状況一覧で確認可能
  • 緊急でアップデートが必要になった場合にも、適用状況を把握して迅速な対応が可能
  • アップデート未実施のパソコンを容易に探し出して、指示することが可能

セキュリティポリシーの徹底

IT資産管理ツールには情報収集以外にもセキュリティポリシーの徹底のための機能が用意されています。製品によって異なりますが、代表的な機能としては下記のようなものが挙げられます。

  • 社内セキュリティポリシーへの違反行為を検知し、その動作を停止することができます。例えば、USBメモリの使用を許可しない場合には、USBメモリをPCに接続しても使えないようにブロックします。
  • セキュリティポリシーで利用許可していないソフトウェアを無断インストール使用とした際にもブロックすることが可能です。

内部不正の抑止

情報セキュリティインシデントの発生原因の一つとして、内部不正があります。独立行政法人情報処理推進機構「内部不正による情報セキュリティインシデント実態調査」報告書についてでは、内部不正による情報漏えいなどのセキュリティインシデントの発生は、高額な被害に繋がるということを示唆するなど、企業にとって対策が重要視される問題です。

IT資産管理ツールではこの内部不正に対し、PC上の操作ログを収集することによって、発生の抑止、発生時の追跡を可能としています

  • PC上の操作ログの定期的な収集機能
  • 収集したログを定期的に監査していることを周知し、業務ファイルの不正コピーなどの抑止力とする
  • 内部不正が疑われる事象が発生した場合は、操作ログは追跡調査のための証跡となる

IT資産管理ツールのデメリット

IT資産管理にツールを利用することは、ここまで上げてきたように多くのメリットがあります。しかし、一部デメリットとなる部分も存在するため、導入の前に検討を行いましょう。

つかいこなすには時間が必要

IT資産管理ツールも一種のソフトウェアです。インストール型やクラウド型などサービスによって様々ですが、利用開始時には学習コストが必要となります。ツールを利用して管理する担当者の学習に加えて、PCなどの使用者にも、使用に関する通知や概要などの教育が必要となります

利用目的や組織とそぐわない製品もある

IT資産管理ツールにも様々な製品が存在しており、その実現機能は製品によって違います。
エンタープライズ製品では機能の充実が図られており、シンプルなIT資産管理に加えて、モバイルの管理やセキュリティ対策の管理、端末ごとの設定のコントロールなど、あらゆる機能が盛り込まれているものもあります。 

しかし、大切なのは自社のIT資産管理に必要な機能が揃えられた資産管理ツールを選択することです。本当にそのIT資産管理ツールのすべての機能が必要かどうかは、導入時の重要な検討事項です。
当然、多くの機能が搭載されたIT資産管理ツールは高額で、不要な機能にお金をかけて実情と合わない製品を利用しているという状況もあり得ます。 

また、組織の形態、規模と製品の相性も存在します。上記の多機能と同様、端末台数の多い大組織向けの製品もあり、やはり比較的高額ですので、不要なコスト増大をおこす可能性があります。 

IT資産管理ツールはクラウドがおすすめの理由

IT資産管理ツールにはオンプレミスやクラウドなど様々な形態が存在します。これからの導入を検討している場合には、クラウド型のIT資産管理ツールの導入がおすすめです。
その理由を、以下に説明します。​

迅速な利用開始と安価なコスト

IT資産管理ツールを用意する方法を考えた場合、一つの選択肢としてIT資産管理に必要なシステムを作り上げて、それを利用することが考えられます。

自社のIT資産管理に最適な形を模索し、理想的なツールを作り上げることも可能ではありますが、一般的にシステムを構築するには月単位の時間と人的費用がかかってしまいます。IT資産管理は企業にとって実現しなければならない課題ですが、新たな利益をもたらすものではないため、多くの時間と費用が必要とされる方式はあまり適してはいません。

クラウドサービスのIT資産管理ツールを適用することは、この多くの時間と費用を削減することにつながります。クラウドサービスであるため、ユーザーはパソコンとインターネット環境を準備して、サービスを契約すればすぐに利用開始できます。多くのクラウドサービスは月額性のサブスクリプション型を採用しており、初期コストを抑えて利用開始できることも大きなメリットです。

運用管理の手間が不要

​またクラウド型サービスをおすすめする理由として、システムの運用管理が不要であることがあげられます。 

オンプレミスの各種システムを導入した場合、構築だけでなく、継続的なメンテナンスも必要です。
またパッケージソフトウェアを導入した場合も同様に、都度メンテナンスが必要です。これらのメンテナンスの費用は毎月発生するのが一般的です。更にトラブルが発生した場合、対応の手間とコストも発生するかもしれません。 

しかしクラウドサービスの場合は、利用するサービスのシステムはインターネットでの接続先にあります。この場合、サービスの運用管理とメンテナンスはサービス提供者が行います。
ユーザーは費用さえ払えばよいので、運用管理とメンテナンスの手間は不要です。またインターネットを経由してアクセスするため、常に最新のサービスを受けることが可能です。​ 

テレワーク環境での利用にも対応

クラウド型のIT資産管理ツールをおすすめする理由として、インターネット接続が可能ならば、どこからでもアクセスできることがあげられます。特に近年、普及が進んでいるテレワーク環境では、その特性を最大限に活かすことが可能です。

オフィスなどの特定の範囲ではなく、社員の各自宅からの接続でも、インターネットを介して資産を管理できる点は、クラウド型IT資産管理サービスの非常に大きなメリットです。​ 

クラウドでIT資産管理を実施するなら「セキュログ」

​クラウド型のIT資産管理サービスを導入したいけれど、専門的な知識がなくどう選んだらよいのかわからない、費用面でも限られておりできるだけコストを抑えて利用できるサービスはないかと検討されいらっしゃる場合には、クラウド型PCログ管理サービス「セキュログ」がおすすめです。​ 

​セキュログを導入すればIT資産管理を効率的かつ低コストで実現できます。セキュログの特徴は以下の通りです。​ 

クラウド型サービスで管理の手間も、初期コストも抑えます

​セキュログはクラウド型のサービスであるため、専任の管理者不要で簡単に管理できます。サーバーなどの専用機器の導入も不要で、すぐに利用開始できます。​ 

マニュアル不要のシンプル操作

​誰でも使える直感的な操作が可能なインターフェースで開発されています。利用者は専門的な知識不要でマニュアルなしでもシンプルな操作が可能であり、初期教育コスト無しに利用開始できます。 

国内での専任の担当者によるサポート

​トライアル段階からメールと電話で専任の担当者によるサポートを受けられます。ご提供しているLRM株式会社は国内の企業なので、安心して利用できます。​ 

ハードウェア、ソフトウェアともに管理の対象とします

IT資産管理の対象となるハードウェア、ソフトウェアの両者に対し、情報収集の対象としています。

遠隔環境でも利用可能

​クラウド型サービスのため、外出先やテレワークなどの遠隔環境でも通常のオフィスと同様に利用可能です。​ 

リーズナブルな利用料金

​業界最安クラスの料金でご利用いただけます。初期費用も抑えて、すぐにでも導入したいニーズにお答えしています。最少利用台数も5台から対応可能です。​ 

初期費用 10,000円
月額費用 基本費用 1,500円
ログ管理費用 700円 × ライセンス数
※ライセンス数に応じてボリュームディスカウント対応が可能です。詳しくはお問い合わせ下さい。

気になったら実際の使用感も無料トライアルで試していただけます

30日間の無料トライアルをご用意しております。実際に使ってみて、使用感やIT資産管理業務への貢献を確認してみてください。​ 

徹底的にコストダウンするため、シンプルで管理対象を絞った特化型のサービスとなっています

​複雑な機能よりもIT資産管理業務をシンプルに成り立たせるための機能構成としています。特化型だからできた価格設定です。​ 

資産情報のCSVインポートをサポート

CSV形式での資産情報のインポートをサポートしています。現状、ExcelでIT資産管理している場合も、既存データを活かしてIT資産管理ツールの移行を行うことが可能です。​ 

まとめ

​IT機器やソフトウェアなどのIT資産管理は、モノの管理、コンプライアンス強化、セキュリティ対策といった面で企業にとって必須の業務となっています。手作業ではコストがかかり、ミス漏れも発生してしまうIT資産管理の情報収集を自動化してくれるのがIT資産管理ツールです。​ 

特にこれから導入を検討している場合は、クラウド型のIT資産管理ツールがおすすめです。クラウドサービスの初期コストを抑え、メンテナンス費用がかからないメリットをしっかり享受しつつ、テレワークが増えた仕事環境にも対応できることが可能となっているからです。

情報セキュリティ対策インシデント対策
タイトルとURLをコピーしました